「熱海殺人事件」@高田笑劇場

7/30 「熱海殺人事件」@高田笑劇場 in M.G.P

見には行けなかったが「楽屋」、そして10代の感性すげーなと思わせられた「六本木少女地獄」に続く笑劇場 in M.G.Pの夏の3公演のラストは、つかこうへい原作の「熱海殺人事件」なのである。

今回は笑劇場内でも中堅…いやベテランか、の役者さんたち。
そしてダブルキャストなのである。
どっちも見たいなと思いつつ、2回目の方はちょっと行けなさそうなので7/30の初回に行ってきた。

本日公演
ででーん
これです
ででっでーん♪

受付を済ませ中へ。
おおう、満員御礼ですな。
1つ空いてた最前列の席へ。
お、ガテンの方たちも。お疲れ様で~す。
舞台
舞台。
どんな話が繰り広げられるのだろう…

そもそもこの「熱海殺人事件」というのは1974年当時、最年少の25才で岸田國士戯曲賞を受賞したつかこうへいの代表的戯曲なんだそうで、つか氏自身で小説化され、映画化もされたのだという。
もちろん何度も上演されている作品なんである。

「タキシードを着た部長刑事・木村伝兵衛と地方からやってきた新任の刑事、熊田留吉。そして木村の愛人の婦人警官、恋人殺しの犯人の4人。
物語は、三流の犯人である大山金太郎を、木村伝兵衛が一流の犯人に育て上げる中で、新任の刑事、婦人警官、さらには木村自身も成長をしていく…」


というストーリー。

マルさん演じるこの木村、なんか高慢高圧的な憎まれタイプなんである。
自身の美学なのか、つまらん(動機の)殺人事件なんぞ許さない。調書も証言も含め書き換えてしまえ!!という無茶を押し通すのだ。
それに対する地方からの真面目な新任刑事・熊田は藤井ヨシヒロさん。
対立する二人。…だが上司の木村に勝てるはずもなく。
木村の愛人らしい水野刑事は山下つばささん(この日はbisさんが予定されていたのだが山下さんに変更となった)
愛人ということで二人をなだめ仲裁しながらも木村の味方なのだ。
犯人の大山は七瀬飛鳥さん。気弱な地方からの労働者なのだが…
七瀬さんといえばこれまでいわゆるイケメン枠だったのだけれど、今回のこの作品ではとにかくヘタレなのだ。
今までのイメージを見事にぶち壊してくれたのだww(山下さんともども関西弁と九州弁がまだすごかった)

殺人の動機と経過を、そんな陳腐なもんじゃいかんと熊田の制止も聞かずどんどん書き換えようとしていく木村。
それに次第に毒されていく熊田。
そして犯人の大山も最初は違う、そうじゃないと否定しながらも次第に木村たちの言う「筋書き」に事実を・自身の記憶を改竄していく。
なにが本当で、何が作り事なのか。例え事実が違っていても、そういうことにしちゃえばそういうことになるのか。
「話を盛る」ことで、それはいかにも、もっともらしく、人々の共感を得ることになるのか。

セリフと演者のパワーの応酬、そして力技で持っていく展開・・・つか氏の戯曲は「蒲田行進曲」くらいしか知らないが(この作品も有無を言わさぬってか、え?なんでそうなるの?って疑問をそうだからそうなの!グダグダ言うんじゃねぇってところあるよね←個人の感想です)、この作品も然り。
「こんな犯行の動機じゃつまらないから、もっといいものにしろ!」なんて発想自体もう違うよね。
そういう世界でのストーリーの進行…それがつか氏の作品なんだろうな。

だからそういう常識はずれというか毒みたいなものを受け入れられるか、それとも理解できない・わからない思うかと、人によって二分されるんだろう。
でも、つか氏の作品は、性を含めた色恋沙汰込みで「人間」を突き放しつつも深く見つめて書かれている。
その、不可解でどろっとした、決してきれいなだけじゃない人間(の心)を描いた作品に人は惹かれるのだと思う。

なんて、氏の作品を知らない自分が言えるこっちゃないけどさw

舞台が終わっての出演者の皆さんぱちり☆
みなさんを
やはり19時近いから白っぽくボケたものになってしまってごめんなさいー。

次回は熊田役を市川さんが演じるのだが、市川さんのイメージも好青年なので、市川さんの熊田の解釈が楽しみだったりする。
(行けなさそうなのが残念なんだが)
あのどしふんシーンは、もともとのものなのかそれとも藤井さんの解釈からの演出なのかわからないけど、なかなかに衝撃的だったので…

ということで、笑劇場中堅ベテラン怪演(ほめてます)チームのつか作品、?という所もありつつも面白く見させていただきました~



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